好きと言えるうちに
"JUST BE"という曲がとても好きだ。
「Just Be なりなさい 自分がなりたい人に」
この歌詞を聴くと、私はなぜか少し泣けてくる。
キンキーブーツという作品は、観る人に問い掛けてくる。
ありのままの自分を受け入れることと、ありのままの他人を受け入れることがいかに難しいかを考えることになる。
でも、最後はとても幸せな気持ちになって、会場を後にする不思議な力を持つ作品だと思う。
三浦春馬くん演じるローラは本当にパワフルで、初演で観た時にすごく衝撃を受けたし、キンキーブーツという作品が大好きになった。
チャーリー目当てで観に行ったけど、まんまとローラファンになって帰った。
2回も観たのに、もっと観たい!!と思った作品は初めてだった。
再演のローラは、パワフルさに加えて、繊細さと美しさに磨きがかかっていた。
本人が"美を追求した"と語っていたように、初演よりも少し筋肉を落としていて、逞しさの中に女性らしい曲線を保っており、溜め息が漏れるほど綺麗なローラだった。
艶っぽい歌声とキレのあるダンスは健在で、登場シーンから引き込まれて目が離せなかった。
キンキーブーツでローラを演じる三浦春馬くんが本当に好きで、ローラに会いたくて再演は4回も観に行った。
小池くんファンを名乗る手前、大っぴらには言いにくいが、気持ち上の7割はローラ目当てになっていた。
ローラの初登場シーンで、会場一体となって拍手と歓声で盛り上げるのが毎回楽しかった。
終盤の白いドレスで歌うシーンで、その美しさと力強さに何度も涙を流した。
チャーリー役の小池徹平くん、ローラ役の三浦春馬くんの関係性も好きだった。
この二人はキンキーブーツで共演するまで、そんなに接点はなかったと思うけど、オーディションでこの役を勝ち取った二人だからこそ作品への情熱がぴたりと一致していたのではないかと思う。
もっと二人の作品を観たかった。
小池徹平くんの一ファンとして、小池くんの役者人生の中で、三浦春馬くんとタッグを組めたことは大きな転機となったに違いないと思う。
年齢は自分より少し下だけど、役者としてのキャリアは長く、才能に溢れ、なおかつとても高いプロ意識を持っている努力家。
小池くんも努力家だと思っているけど、ローラとして歌い踊る姿を見れば、三浦春馬くんがどれほどのトレーニングを重ねてあの作品に臨んだのかわかる。
お互いに沢山刺激を受けていただろう。
私は出演者で作品を選ぶ観客だったので、自分の好きな人が出てるから観に行くというスタンスだ。
でも、そんなことは関係なしにミュージカルが楽しい!!と思うようになったきっかけは、間違いなくキンキーブーツで、三浦春馬くんが演じるローラだった。
彼が、彼の演じる役が、私の世界を広げてくれた。
可能性に満ち溢れていた彼の未来が、もうないなんて信じたくない。
こうなってみて初めて、私はこんなにもローラと三浦春馬くんが好きなのだと気づいた。
今更言葉にしても、もう遅いのに。
好きです。三浦春馬くん。
キンキーブーツに出演してくれて、
ローラを演じてくれて、
本当にありがとう。
Just be who you wanna be.